- 軽快さ一辺倒ではなく、落ち着いた安定感が印象に残る
- NORMALモードの加速は日常域で扱いやすく、回生も唐突ではない
- 市街地・冬・満乗車、200グレードの乗り味は別に確かめたい
RACCOが注目される理由
RACCOが注目されるのは、単に新しい軽自動車だからではありません。海外メーカーが日本独自の軽規格に合わせてEVを開発し、日本の生活へ持ち込んだこと自体が大きな出来事です。
軽EVにはまだ選択肢が多くありません。RACCOは販売台数を増やす商品であると同時に、EVを日常の道具として選べるかを試す一台でもあります。

背が高く、両側スライドドアのある軽EV
BYDが選んだのは、後席の乗り降りや荷物の積みやすさを重視するスーパーハイト系です。航続距離や価格だけでなく、送迎や買い物で毎日使う形そのものを差別化しています。
狭い道で扱えること、後席を使いやすいこと、安全性を軽規格の中へ収めること。RACCOを見るときは、数値だけでなく日本の軽としての作り込みも確認したいところです。

300 Premiumで感じた、芯のある落ち着き
試乗車は大容量バッテリーを積む300 Premium。最初に印象へ残ったのは、いわゆる軽自動車らしい身軽さより、車体が路面にきちんと乗っている感覚でした。
ハンドルは極端に軽くなく、操作に対して車体が遅れてついてくる感じも抑えられています。床下のバッテリーによる重さが、不快な鈍さとして前へ出ている印象はありませんでした。

加速と回生は、刺激より普段の扱いやすさ
NORMALモードでは、発進直後だけを強く見せる加速ではなく、速度が上がるまで自然につながります。今回の範囲では、日常走行で力不足を意識する場面はありませんでした。
アクセルを戻したときの回生も急激ではなく、同乗者を揺らしにくい設定です。強い減速感を求める人には穏やかでも、ガソリン軽から乗り換える人にはなじみやすそうです。

この試乗だけでは、まだ決められない
今回は300 Premiumを限られた時間と道で試した第一印象です。狭い住宅街での切り返し、荒れた路面、4人乗車、荷物を積んだ坂道、冬の電費までは確認できていません。
購入前には、普段使う駐車場での乗り降り、家族を乗せた加速、停止直前の動き、運転支援の警告、充電口の扱いまで試してください。第一印象のよさと、生活に合うかは分けて判断する必要があります。
- 200と300系をできれば乗り比べる
- 家族を後席へ乗せて段差を通る
- 普段の駐車場幅と坂道を再現する
- 最寄りの整備拠点と代車条件を聞く

試乗条件を分けて読んでください
本稿は、JBpress掲載の300 Premiumによる静岡県内の短時間試乗をもとに、購入判断向けに再構成した記事です。軽EVマニア編集部が独自に長期試乗した評価ではありません。冬季電費、満乗車、200グレードの乗り味は未確認です。

